幼稚園選びって、こんなに大変だったんだ!入園までのリアル体験記

こども

子どもが3歳になり、「そろそろ幼稚園を探そうかな」と思って初めて気づきました。
――あれ?このあたり、幼稚園が全然ない…!

実は、子どもが生まれる前に住まいを決めてしまった私たち夫婦。教育環境についてはあまり深く考えておらず、気づいたときには「通える範囲に幼稚園がない!」という事態に直面していたのです。

ここでは、そんな私の経験をもとに、幼稚園選びで気をつけたいポイントや、実際に見学して分かったことをお伝えします。これから幼稚園選びを始める方のヒントになればうれしいです。


「見て・聞いて・感じて」決めた園選び

我が家が園選びで特に重視したポイントは、「通園手段(園バス)」「給食の有無と頻度」「園の雰囲気や先生の対応」「クラスの規模」「見学時の印象」の5つでした。

年少クラスに入園できる年齢が近づいてきたある日、そろそろ幼稚園を本格的に探そうと思い立ちました。ところが、周辺の幼稚園を調べてみて驚いたのが、通園可能な園のほとんどが「年中」からしか入園を受け付けていなかったという事実でした。

「やっぱり年少から通わせて、集団生活に少しでも早く慣れさせたい」と考えていた私は、なんとか方法はないかと模索を始めます。そこで思いついたのが、園バスを利用すれば少し遠くの園にも通えるかもしれないということ。自宅の近くにバス停がある幼稚園をリストアップして、候補を絞っていきました。

条件に合いそうな園が2つ見つかりました。まず1つ目のA園は、クラス数が2つある比較的大きめの園で、週2日は給食、残りの曜日はお弁当というスタイル。水曜日は午前保育という点も要チェックでした。もう1つのB園は1クラスのみの小規模園ですが、給食は週3日とやや多めで、少人数ならではのアットホームな雰囲気が魅力的に映りました。

それぞれホームページをしっかり読み込みましたが、掲載されている情報はどこも似たようなもの。写真や説明文だけでは、実際の雰囲気や教育方針の違いまでは読み取れません。やはり、百聞は一見に如かず。どちらの園も直接見学して、自分の目で確かめてみることにしました。

A園

  • 週2日が給食、他はお弁当
  • 水曜は午前保育
  • クラスは2つ

B園

  • 給食は週3日、お弁当は2日
  • クラスは1つのみ

A園の見学で気づいたこと

A園ではちょうど「造形会」というイベントがあり、その機会に見学を兼ねて訪問。子どもと一緒に園内を見て回ると、園児たちの作品がずらりと並んでいました。

しかし、どの絵も似たような構図や色づかいで、「ここはこう描こうね」と先生が細かく指導している様子がうかがえました。自由に好きなテーマで描いたり、自分の表現を楽しんでいる様子はあまり見受けられず、作品に個性が出ていない印象を受けました。自由制作の時間があまり確保されていないのか、創造性よりも指導重視の方針なのかもしれないと感じました。統一感はあるものの、「子どもらしい自由さ」が少し物足りなく感じたのが正直なところです。


B園で感じた温かさ

一方、B園は「園庭開放」の日を利用して見学へ。
10時からの自由遊びに参加したあと、園長先生が読み聞かせやお遊戯の時間を設けてくれました。そのときに感じた先生の穏やかな雰囲気や子どもとの接し方に惹かれ、「ここなら安心して預けられる」と思えました。

やはり、直接足を運んでこそ分かる空気感ってありますね。


願書提出も園によってさまざま!

園を決めたあと、安心する間もなく待ち受けていたのが「願書提出」という一大イベント。事前に多少の情報は得ていたものの、実際に経験してみると想像以上に手間もプレッシャーも大きく、まさに“受験戦争”のような雰囲気でした。

志望した幼稚園の定員は24名。しかしそのうち12名は「兄弟枠」と呼ばれる枠で、すでに園に兄弟姉妹が通っている家庭が優先されるシステム。つまり、全くの新規で入園できるのは実質12名しかおらず、希望者が多ければ当然倍率も高くなります。

そして、願書の提出方法も園によってさまざま。私が調べた限りでも、主に次のような方式がありました:

  • 抽選方式:決められた日時に集まり、くじ引きなどで公平に入園者を決める。例:朝8時に集合して抽選箱から番号を引く。
  • 先着順方式:提出順に受付が行われ、早く並んだ人から順に枠が埋まっていく。前夜から並ぶ保護者もいるほど。
  • 距離優先方式:園から自宅までの距離が近い家庭を優先する。

我が家が志望した園では「抽選方式」が採用されており、願書受付日は朝8時に集合し、その場でくじを引いて当落が決まりました。抽選箱に手を入れる瞬間の緊張感は、今でも忘れられません。

私たちは、念のため第2志望の園にも願書を準備し、夫婦で手分けして並ぶことまで検討していました。最終的には抽選で無事に当選し、「入園決定」の文字が書かれた封筒を手にした瞬間の安心感と達成感は、心に深く刻まれています。

願書提出は、園選びの中でも非常に重要かつストレスフルなプロセスのひとつ。早めに提出方法を調べ、必要であれば予備園の情報も集めておくと安心です。


通わせてみて実感した「見ておくべきポイント」

実際に子どもが通園を始めてから、「事前にもっと細かく確認しておけばよかったな」と感じる点がいくつも出てきました。パンフレットやホームページでは伝わらない情報も多く、やはり現場で体験してみないとわからないことばかりです。見落とすと、日々の通園や家庭の予定に大きな影響が出ることもあるので注意が必要です。

特に、私自身が通わせてみて「これは重要だった」と思った点を、5つにまとめてお伝えします。どれも後悔のない園選びのためには欠かせない観点です。

1. 園バスの有無とルート

自宅の周辺に幼稚園がなかった我が家にとって、園バスの有無は絶対条件でした。ただ、単に「バスがあるか」だけでなく、停留所の場所や発着時間、同乗する保護者の有無など、細かい条件も重要です。バスがあっても遠くの停留所まで連れていかなければならない場合、結局負担が変わらないこともあるので、しっかりと事前にチェックするべきです。

見落とすと… 毎日の送り迎えが想像以上に大変で、時間や体力に大きな負担がかかることになります。

2. 給食の回数と内容

毎日お弁当を作るのは、働く親にとってなかなか大変。私も仕事復帰を見据えていたため、給食が週に何日あるかは園選びの大きな基準でした。加えて、給食のメニュー内容やアレルギー対応なども確認ポイント。給食を通じて普段食べない野菜にチャレンジできたり、栄養バランスが取れることもメリットのひとつです。

見落とすと… 朝の時間が慌ただしくなり、保護者の負担が増えたり、栄養バランスが偏るリスクがあります。

3. 園の雰囲気と子どもたちの様子

園の中で子どもたちがどのように過ごしているか、自由に遊んでいるか、それともカリキュラムがぎっしり詰まっているか。実際に園庭や教室を見学して、子どもたちの表情や先生とのやり取りを観察することで、園全体の空気が感じ取れます。見学時に聞こえてくる笑い声や先生の声かけの様子などが、大きな判断材料になります。

見落とすと… 子どもの性格と合わない園を選んでしまい、通園がストレスになる可能性があります。

4. 保護者の関わり方と頻度

毎月どのくらいの頻度で保護者が園に足を運ぶ必要があるのかも、意外と見落としがちなポイントです。懇談会や参観日、親子行事、プール当番など、月に数回参加が求められる場合もあります。共働き家庭や下の子がいる場合は、そのスケジュールを事前に把握し、自分のライフスタイルと合っているかを検討することが大切です。

見落とすと… 仕事や家事との両立が難しくなり、精神的な負担を感じることがあります。

5. 役員制度とその負担感

どの家庭も一度は役員を経験しなければならない園も多く、バザーや運動会、もちつき大会などの行事のたびに準備や当日の手伝いが発生します。実際、私も役員をした年は週に2〜3回は園に通っていました。活動の頻度や負担は園によって大きく異なるので、事前に先輩ママや園の先生に確認しておくと安心です。

見落とすと… 想像以上の時間や労力を求められ、仕事や家庭に支障をきたす可能性があります。


最後に:幼稚園選びに悩んでいる方へ

幼稚園選びは、見学してみて初めてわかることがたくさんあります。
気になる園があれば、まずは一度足を運んでみることをおすすめします。

  • 園の雰囲気
  • 願書の提出方法
  • 保護者の関わり方
    など、事前にチェックしておくと安心です。

まずは、お住まいの地域で園庭開放や説明会を実施している幼稚園がないか、調べてみることから始めてみてください。実際に園を訪れることで、パンフレットやネットの情報だけでは見えてこない発見があるはずです。

これから幼稚園を選ぶ皆さんが、お子さんにぴったりの園と出会えますように。
少しでもこの体験が参考になればうれしいです。

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