妊娠中は、
体調や気分の変化が日々訪れるもの。
特にお腹が大きくなってくる後期には、
これまで何気なくできていた家事の一つひとつが、
思った以上に大変に感じられることもあります。
その中でも、
しゃがんだりかがんだり
といった動作が必要なお風呂掃除は、
腰や関節に負担がかかりやすく、
冷えや転倒のリスクも伴う作業です。
「掃除しなきゃ」と思いながらも、
なかなか手をつけられない…
そんな悩みを抱える妊婦さんも
多いのではないでしょうか。
本記事では、
妊娠中のお風呂掃除がなぜ大変なのかをまず確認し、
そのうえで、
家族の協力を得る方法、
妊婦さんでも無理なくできる時短テクニック、
重曹などの安全な洗剤の使い方、
そして作業時に気をつけるべき安全対策について
順を追ってご紹介していきます。
無理をせず、
上手に手を抜きながらも清潔を保つヒントを、
ぜひ参考にしてください。
妊娠中に感じる「お風呂掃除」の大変さ
妊娠後期になると、
お腹の重みで動作が制限され、
普段は何気なくできていた家事も
負担に感じるようになります。
中でも、
お風呂掃除は中腰やしゃがむ姿勢が多く、
腰痛や冷えの原因にもなりやすい厄介な作業です。
妊娠初期はつわりが辛く、
無理をしないことが大切。
後期になると
「できるだけ体を動かしましょう」
と言われがちですが、
冷えやすく滑りやすい浴室での作業は
安全面でも注意が必要です。
家族に協力してもらおう
もっとも負担を減らせる方法は、
やはりパートナーや家族に協力してもらうことです。
妊娠中は体調が日によって大きく変わるため、
自分で家事をこなすことが難しい場面も増えてきます。
中でもお風呂掃除は、
腰を曲げたりしゃがんだりといった動きが多く、
妊婦の身体にとって大きな負担になります。
実際に、たとえば
「ゼクシィBaby 妊娠・出産白書2022」の
調査結果では、
妊娠中に代わってもらいたい家事として
「風呂掃除」が上位に挙げられています。
多くの妊婦さんが、
お風呂掃除を家族に
手伝ってもらいたいと
感じていることがうかがえます。
さらに、
お風呂場は滑りやすく冷えやすい環境であるため、
無理をすると転倒や体調不良を招くおそれもあります。
家族にとっても、
今の時期はお互いに支え合いながら過ごす大切な時間。
妊婦さんが無理をせず快適に過ごすことで、
赤ちゃんにとっても安心できる環境が整います。
とはいえ、
仕事や育児の都合などで
家族の協力が難しいケースもあるかもしれません。
そうした場合には、
短時間で済む時短テクニックや
便利グッズを上手に取り入れて、
できるだけ負担を軽減する工夫をしてみましょう。
自分のペースで無理なく
掃除ができる方法を見つけることが大切です。
妊婦さん向けの時短お風呂掃除テクニック
入浴ついでに“ついで掃除”を
湯船に浸かって体が温まったら、
お湯を抜く前にバスタブ全体に
浴室用洗剤をスプレーしておきます。
洗剤の香りが気になるときは、
代わりにシャンプーなどでもOKです。
お湯が抜けていく過程で泡が自然に広がるので、
あとは軽く流すだけで汚れが落ちやすくなります。
この方法なら力を入れずに済むため、
腰やお腹への負担を最小限に抑えられます。
さらに、
時間がある日はスポンジを使って
軽く表面を撫でるだけでも十分。
できるだけ椅子に座ったまま、
無理のない姿勢で行いましょう。
滑りやすい床での作業を避けるために、
防水マットを敷いておくのもおすすめです。
洗い場のシャワー口や蛇口周辺など、
水アカがたまりやすい場所には、
事前にお湯をかけて温めておくと
汚れが浮きやすくなり、掃除がぐっと楽になります。
湯船以外の場所は“必要な部分だけ”掃除しよう
洗い場や壁などは、
汚れが気になる部分だけを
重点的に対応しましょう。
例えば、
床に落ちた髪の毛や石けんカスを
さっと取り除くだけでも清潔感が保たれます。
全部を完璧に掃除しようとすると
体に負担がかかりますし、
ストレスの原因にもなりかねません。
妊娠中は
「今日はここだけ」
「次はあっち」と、
少しずつ進めていくのが理想的。
また、気になる部分を発見したときに
付箋などを貼っておくと、
次回の掃除時にすぐ取りかかることができ、
効率的に作業が進みます。
家族に伝えるメモ代わりにもなって便利です。
重曹で安全&ラクに汚れを落とす
自然派クリーナーとして人気の「重曹」は、
妊娠中にも安心して使える便利アイテム。
入浴後の残り湯に重曹を入れ、
風呂イスや洗面器などを
つけ置きしておくだけで、
翌朝にはスッキリきれいになります。
重曹はアルカリ性のため、
軽度のカビや皮脂汚れにも効果的。
ペースト状にして気になる場所に塗り、
ラップでパックしてからこすれば、
手間なくお風呂を清潔に保てます。
無香料である点も、
妊娠中の敏感な嗅覚にやさしく安心です。
お風呂掃除時の安全対策ポイント
妊婦さんが掃除をする際には、
以下の点に注意しましょう。
- 滑り止め対策:滑り止めマットや防水ソックスの使用がおすすめ。
- 視界と重心の変化に注意:しゃがんだり伸びたりの動きでバランスを崩しやすくなります。
- 道具の整理:床にモノを置かず、動線を確保して転倒防止。
- 手袋や冷え対策:肌が敏感になる時期なので、使い捨て手袋や防寒アイテムを活用。
- 換気の工夫:窓を開けるのが難しい場合は、換気扇やドアの開放で湿度を逃しましょう。
- 強い洗剤は避ける:刺激の少ない無香料の製品や、天然素材の洗剤を選びましょう。
まとめ:無理せず、工夫して乗り切ろう
妊娠中のお風呂掃除は、
体調や週数によって注意点が異なります。
つわりで匂いが辛いとき
、臨月で動きづらいとき、
それぞれの時期に合った
工夫を取り入れながら、
無理せず続けることが何より大切です。
「妊婦なのに何もしていない…」
と感じる必要はありません。
お腹の中で
新しい命を育てているのですから、
立派な仕事をしている最中なのです。
必要なときは迷わず誰かに助けを求め、
便利な道具を活用しながら、
心と体の負担を減らして過ごしてくださいね。
また、
便利な掃除グッズや
家事代行サービスを
活用することも、
ひとつの賢い選択肢です。
自分に合った方法で、
できるだけストレスの少ない毎日を
過ごしていきましょう。