赤ちゃんにピーナッツバターを与える際に知っておきたいこと
ピーナッツバターは、
その濃厚な味わいと香ばしい香りで広く愛されており、
トーストに塗るとそのおいしさが一層引き立ちます。
この美味しさを、
子どもにも体験させてあげたいと考える
保護者の方も多いことでしょう。
しかし、
赤ちゃんに与える場合は注意が必要です。
本記事では、
ピーナッツバターを
赤ちゃんの食事に取り入れるタイミングや、
安全に食べさせるためのポイントについて
詳しく解説していきます。
いつからピーナッツバターを赤ちゃんに与えてもいいの?
一般的に、医療の専門家たちは、
赤ちゃんが生後12か月を過ぎてから
ピーナッツバターを試し始めるのが
安全とされています。
これは、
消化器系がある程度発達し、
食物アレルギーのリスクが
低下するタイミングでもあるためです。
ただし、
すべての赤ちゃんが
同じように成長するわけではなく、
個々の体質や家族に
アレルギーの既往歴があるかどうかによって、
最適な開始時期は変わる可能性があります。
そのため、
ピーナッツバターを導入する前には、
必ずかかりつけの小児科医に相談し、
専門的なアドバイスを受けることが重要です。
また、ピーナッツそのものは
その固さや形状から、
小さな子どもにとっては
誤嚥や窒息のリスクが高い食品です。
特に3歳未満の子どもには、
そのままのピーナッツを与えることは避けるべきです。
しかし、
ペースト状のピーナッツバターであれば、
粒のないスムースタイプを選ぶことで、
喉に詰まらせるリスクを大幅に軽減することができます。
その際も、
食べるときは大人がそばで見守るようにしましょう。
ピーナッツの栄養価を知ろう
ピーナッツには、
ビタミンB群やビタミンE、食物繊維、
オレイン酸、マグネシウム、タンパク質など、
赤ちゃんの健やかな成長を支える
重要な栄養素がたくさん含まれています。
特に、オレイン酸は
体に良いとされる
善玉コレステロールを増やす働きがあり、
心臓の健康維持にも寄与すると言われています。
また、
食物繊維が腸内環境のバランスを整え、
便秘気味な赤ちゃんにも
プラスの影響が期待できます。
そのため、
ピーナッツバターは
栄養補助食品として非常に有用ですが、
与え方には注意が必要です。
アレルギーに注意する
ピーナッツ(落花生)は、
厚生労働省が定める
「特定原材料」の一つであり、
アレルギーを引き起こすリスクが高い
食品として知られています。
アレルギー反応は軽度の湿疹から
重篤なアナフィラキシーまで
多岐にわたるため、特に注意が必要です。
家族の中に
食物アレルギーの既往がある場合や、
赤ちゃんに
これまでアレルギー反応の兆候が
見られたことがある場合には、
自己判断で与えず、
小児科医の診断を仰ぐことが大切です。
ピーナッツバターを初めて与える際には、
まず耳かき1杯程度のごく少量から始め、
30分〜1時間は赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。
皮膚の変化や呼吸の乱れ、
嘔吐などの症状がないかを確認します。
また、
可能であれば午前中に与えて、
医療機関の診療時間内に
対応できるようにするのが安心です。
赤ちゃんにピーナッツバターを与えるときの注意点
1. 無添加・無糖の製品を選ぶ
赤ちゃんの体にやさしい
ピーナッツバターを選ぶ際には、
まず商品のパッケージに記載された原材料を
丁寧に確認することが大切です。
特におすすめなのは、
原材料が「ピーナッツのみ」と
記載された無添加タイプの製品です。
例えば、パッケージに
「原材料:ピーナッツ(国内製造)」や
「添加物不使用」
などと書かれていれば安心です。
市販されているピーナッツバターの中には、
風味を良くするために砂糖や植物油脂、
塩などが加えられているものもありますが、
これらの成分は赤ちゃんの胃腸には
刺激となる可能性があります。
赤ちゃんの消化器官はまだ未熟であり、
大人にとっては何でもない食品でも、
敏感に反応してしまうことがあります。
そのため、
できる限りシンプルで自然な
原材料で作られた製品を選ぶことで、
安心して離乳食に取り入れることができます。
また、
保存料や香料などの添加物も
避けるようにしましょう。
2. スムースタイプを選ぶ
赤ちゃんに与えるピーナッツバターは、
舌触りがなめらかで、粒のない
「スムースタイプ」を選ぶようにしてください。
粗挽きタイプやクラントチータイプ(粒あり)
のピーナッツバターには、
微細な固形物が含まれており、
これが喉に詰まる原因になることがあります。
また、噛む力や飲み込む力が
まだ発達していない赤ちゃんにとって、
粒のある食感は食べづらく、
結果として食べることを
拒否してしまうケースもあります。
スムースタイプであれば、
パンやおかゆに塗る際にも扱いやすく、
他の食材との混ぜ合わせも簡単にできるので、
離乳食のバリエーションを広げるのにも役立ちます。
選ぶ際は、
見た目や手触りで
粒が確認できないかどうかも
しっかりチェックしましょう。
3. 少量ずつ、状態を見ながら与える
ピーナッツバターは脂質が多く
濃厚な味わいが特徴ですが、
その分、赤ちゃんの体には
負担がかかる可能性があります。
そのため、
初めて与えるときはごく少量、
例えば耳かき1杯ほどの
極小量からスタートしましょう。
最初に与えた後は、
赤ちゃんの顔色や体調、皮膚の状態、
排便の様子などをしばらく観察し、
体に異変がないかを確認してください。
また、そのままだと
粘度が高くて喉に詰まりやすいため、
お湯や白湯、赤ちゃん用のだし汁などで
少しのばしてから与えるとより安全です。
のばしたピーナッツバターは
時間が経つと劣化しやすいため、
作り置きは避け、
その日のうちに食べきるようにしましょう。
さらに、初めて与える日は、
他の新しい食材を同時に使わず、
ピーナッツバターの反応に
集中できるようにするのが基本です。
特に朝のうちに与えておくと、
万が一アレルギー症状が出た場合でも、
病院で対応しやすくなります。
離乳食におすすめのピーナッツバター2選
製品選びに迷ったら、
以下のような基準で選ばれている商品があります。
ここでは、
赤ちゃんにも安心して使える
ピーナッツバターを2つご紹介します。
■ 三育フーズ ピーナッツバター
- 原材料がピーナッツだけ:余分なものが入っておらず、自然な風味を楽しめます。
- 調理の幅が広い:離乳食以外にも日常の料理に活用できます。
- 手頃な価格:コストパフォーマンスも優れており、家族で使いやすい一品です。
■ オオノ農園 落花生100%ペースト
- なめらかでやわらかい:赤ちゃんの口でも無理なく食べられます。
- 国産素材使用:千葉県産の落花生のみを使用し、品質管理も安心。
- 無添加の安心設計:余計なものを加えず、自然の味をそのままに楽しめます。
おわりに:ピーナッツバターを上手に活用しよう
ピーナッツバターは、
赤ちゃんの食生活に
彩りを添えてくれる頼もしい食品です。
ただし、
安全面や健康面をしっかり考慮したうえで、
無理のない範囲で取り入れることが大切です。
まずは少量から試してみてくださいね。
おいしさと栄養を兼ね備えたピーナッツバターを、
赤ちゃんの成長に役立ててあげましょう。